セキュリティ · 2026年11月1日
チロル観光プラットフォーム周辺で予約データ流出、フィッシング詐欺が発生
オーストリアのチロル州において、観光業向け予約および登録プラットフォームを提供するフェラテルの周辺環境で、宿泊客のデータが不正に取得され、それを悪用したワッツアップによるフィッシング詐欺が発生したことが明らかになった。チロル観光協会は宿泊施設事業者に対し警告を発令し、被害拡大防止に向けた対応を急いでいる。
攻撃者はゲストの予約確認データを入手しており、これらの情報を含んだ偽のメッセージを送信してリンククリックを誘導していた。偽サイトでは銀行口座やクレジットカード情報の入力を求められ、個人情報搾取が試みられた。現在、事業者は契約者として直接ゲストへ詐欺の手口を周知する義務を負っている。
フェラテル側の調査によると、自社システムへの直接侵入痕跡はなく、第三者システムを介してパートナー企業のインターフェース認証情報が不正取得された可能性が高い。不正なデータアクセスは二千二十六年十月二十五日深夜から二十六日未明にかけて確認され、該当する認証情報は直ちに無効化および変更済みである。外部フォレンジック専門家による詳細な調査が継続中だ。
流出したデータには氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、旅行日程、予約施設名、料金および支払い状況が含まれるが、クレジットカード番号など決済に直接使用可能な金融情報は取得されていないとされる。被害は主にインターネット販売チャネル経由の予約に限定されており、ポータル経由の予約は現時点で対象外とみられている。
観光協会は予防措置として事業者向けウェブポータルからの電話番号入力機能を一時削除し、不審なリンクのクリック禁止を呼びかける緊急通達を配信した。一方、データ流出の根本的な脆弱性がどこに存在するかについては依然として不明確なままであり、今後の調査結果が待たれる状況にある。